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前科を付けたくない

前科を付けたくない

もし、何らかの罪を犯して「前科」がつくと自分の将来や生活、仕事などに影響を及ぼす可能性がでてきます。今後の人生を考えると、「前科」がつくことは、可能な限り回避すべきものといえるでしょう。ここでは、前科がつくことのデメリットや、前科を付けたくない場合の対策について解説します。

「前科」のデメリットとは?

過去に何らかの犯罪をおかして有罪判決をうけ、刑罰が確定すると「前科」として記録されます。前科があっても、罪を償って立派な社会生活を行っている人はたくさんおり、いつまでも犯罪者としてのレッテルを貼り続けられるものではありません。しかし、検察庁が管理する「前科調書」には、半永久的に前科が記録されます。確かに、前科調書は、一般に公開されるものではなく、重要なプライバシー情報として厳重に管理されています。そのため、通常の生活を送っている限りは前科が知れ渡る可能性は低いかもしれませんが、現実問題としては、次のようなデメリットがあります。

  • ・再度、刑事事件を起こして裁判を受けることになった場合、前科の存在や内容が、不利な情状として用いられる可能性がある
  • ・職業によっては、一定の前科がある場合に、法律上、資格を与えられないことがある
  • ・(法律上の効果ではないが)前科があることが社会的信用に影響する

就職活動で使用する履歴書には「賞罰」を記載する欄があります。前科がある場合、賞罰欄に記載することが必要であり、採用にあたって前科の存在を理由に不利益に扱われる可能性も考えられます。また、前科があるのに賞罰欄に記載しなかった場合、就職後にその事実が判明すると、懲戒処分の対象にもなり得ます。

前科を回避するために

このように「前科」は、本人の進路や生活に悪影響を及ぼす可能性があります。したがって、前科は可能な限り回避すべきでしょう。

前科は逮捕されたことの履歴ではないため、逮捕された=前科ではありません。起訴され、有罪判決(もしくは略式命令)を受けてはじめて付くものです。つまり、起訴されなければ(不起訴であれば)、前科はつかないのです。

日本では、刑事事件で起訴された場合、有罪になる確率は99%以上になります。これに対し、起訴率は35~40%前後です。起訴率だけを見れば、十分に不起訴を勝ち取れる可能性があるとわかります。そして、不起訴を勝ち取るには「起訴前弁護」や「示談交渉」がとても重要なのです。

不起訴を勝ち取るために必要なこと

・被疑者にとって有利な情報の収集と捜査機関に対する交渉
・被害者との示談交渉と示談成立

こうした活動は、本人の努力だけでは成し得ません。著しく生活が制限される被疑者にかわって活動する弁護士の力が必要になります。捜査中の事件について、前科として記録に残したくない場合、すぐにでも弁護士に相談することをおすすめいたします。

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