第1回公判期日後の保釈に対する検察官抗告
弁護士になってから、勾留請求却下や、第1回公判期日前の保釈許可決定に対して、検察官が準抗告をしてきたことは数えるほどしかない。その事案も、器物損壊といいながら実際にはストーカーであるとか、共犯者が相当数いる詐欺事件で比較的早期に保釈が認められた事案なので、検察官はかなり慎重に準抗告するかどうかを検討しているものだと思っていた。
しかし、第1回公判期日後の保釈許可決定(当然、第1回公判期日前では保釈が通らなかった事案)については、検察官はむやみやたらに抗告してくる印象を受ける。私が経験したのは、いずれも証拠調べが終了し、論告弁論を経て結審した後に保釈を請求した事案である。しかも、新たに証拠をでっち上げて弁論再開を申し立てるかもしれないとか、外国人だから国外逃亡するかもしれないとか、抗告理由も相当無理があるようなものばかりである。
第1回公判期日前に何回か保釈が却下され、被告人や親族には「もうちょっと待ってくれ、第1回公判期日が終わったら状況が変わる」と言ってなんとか保釈をもらったのに、こういう抗告をされて保釈が延びると、ただでさえ、判決までの短い期間、なんとか外に出たいと思っている本人や親族には、地味にダメージが大きい。第1回公判期日が終わったから罪証隠滅行為の可能性が低減するという考え方については、徹底抗戦するようにお達しでも出ているのだろうか。バランスの悪さに違和感を禁じ得ない。そのような抗告について、ほぼ例外なく執行停止を認める裁判所の姿勢も疑問である。
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