その他のコラム
続報 持続化給付金詐欺 の判決まとめ14 100件突破 持続化給付金判例百選なるか
持続化給付金
はじめに 持続化給付金の不正受給について、一般の方や、全国で同種事案の弁護人をされる先生方の参考になるよう、持続化給付金の判決について、情報収集を行い、分析を続けている。前回の記事から、さらにいくつかの判決に関する情報を入手した。 これまでの過去記事は以下をご覧いただきたい。 続報 持続化給付金詐欺 の判決まとめ13 大型事件の傾向未だ見えず 続報 持続化給付金詐欺 の判決まとめ12 新たな展開 続報 持...
外国人の勾留理由開示請求やってみた

戸舘圭之弁護士の「勾留理由開示を活かす」を購入したこともあり、久留米簡易裁判所で、外国人の被疑事件(全面否認)について、久々に勾留理由開示請求をやってきたので報告。以下は全て公開法廷におけるやり取りである。 1 事件番号は令和7年(る)第2号。相変わらず低調な利用であるが、私の前に誰かやった人が一応いるらしい。 2 裁判官は、ちゃんと勾留状を発布した人が出てきた。当職の経験上、別の裁判官が対応したのは福岡簡裁の1件のみで、...
最決令和7年1月27日令和6年(あ)753号 監護者性交等罪と「身分」

判旨 18歳未満の者を現に監護する者(以下「監護者」という。)の身分のない者が、監護者と共謀して、監護者であることによる影響力があることに乗じて当該18歳未満の者に対し性交等をした場合、監護者の身分のない者には刑法65条1項の適用により監護者性交等罪(令和5年法律第66号による改正前の刑法179条2項)の共同正犯が成立すると解するのが相当である。被告人は、当時16歳であった本件児童の監護者ではないが、監護者である同児童の...
保釈にまつわる話~よくある誤解~
はじめに 衆議院議員の河井克行さんについて、東京地裁は令和3年3月3日に保釈を認める決定を行った。 今回は、保釈に関して、一般の方がしばしば誤解されている点を説明しておきたい。そんなの言われなくても知ってるよ!という方にはつまらない内容になるので、あらかじめご容赦いただければと思う。 ①保釈請求は何度もできる 保釈は一発勝負ではない。実際、河井克行さんの場合は5回、妻の河合案里さんの...
持続化給付金の不正受給(詐欺)について
はじめに 新型コロナウイルスにより、売上高が減少した個人事業主などを救済するための、持続化給付金という制度が悪用されている。困ったことに、犯罪組織などの反社会的集団が、言い金儲けの手段として目を付け、普段は犯罪とは無縁な一般人を言葉巧みに誘い、犯罪に走らせるという出来事が全国で無数に発生している。今回は、持続化給付金の不正受給について、手口や、万一関わってしまった場合の問題点、国の対応に対する疑問などについて述べていきたい。...