その他のコラム
続報 持続化給付金詐欺 の判決まとめ2 20210616
はじめに 前回、こちらの記事で、令和3年4月28日までの報道記事や判例データベースをもとに、持続化給付金不正受給に関する裁判例の傾向を検討した。その後、約1カ月半を経過し、裁判例がさらに集積されてきたので、続報という形で新たに情報提供を行うこととする。 更新後の一覧表をこちらに掲載する。数頁にまたがっていて見にくいのはご容赦願いたい。 また、判決言渡しの時系列順に並び替えたので、前回の一覧表とは順番が前後して...
非監護親による子どもの連れ去りと未成年者略取罪
ネット上で、子どもの連れ去りと未成年者略取罪について、激しい誤解があるようである。今回は、誤解の大きな最判平成17年12月 6日刑集59巻10号1901頁について、原文に当たりながら検討してみたい。 1 原判決及びその是認する第1審判決並びに記録によれば,本件の事実関係は以下のとおりであると認められる。 (1) 被告人は,別居中の妻であるBが養育している長男C(当時2歳)を連れ去ることを企て,平成14年...
年末年始の営業について
水野FUKUOKA法律事務所刑事事件特設サイトはこちら 事務所公式HP LINE公式アカウント 当事務所では、年末年始の営業について、下記の通り対応いたします。 12月28日まで 通常通り 12月29日~1月4日 対面でのご相談はお休みさせていただきます。 ZOOMでの相談は、12月28日までに日程調整をいただいたものについて対応いたします。 お電話は、刑事事件など、緊...
第1回公判期日後の保釈に対する検察官抗告
弁護士になってから、勾留請求却下や、第1回公判期日前の保釈許可決定に対して、検察官が準抗告をしてきたことは数えるほどしかない。その事案も、器物損壊といいながら実際にはストーカーであるとか、共犯者が相当数いる詐欺事件で比較的早期に保釈が認められた事案なので、検察官はかなり慎重に準抗告するかどうかを検討しているものだと思っていた。 しかし、第1回公判期日後の保釈許可決定(当然、第1回公判期日前では保釈が通らなかった事案)について...
持続化給付金の不正受給(詐欺)について
はじめに 新型コロナウイルスにより、売上高が減少した個人事業主などを救済するための、持続化給付金という制度が悪用されている。困ったことに、犯罪組織などの反社会的集団が、言い金儲けの手段として目を付け、普段は犯罪とは無縁な一般人を言葉巧みに誘い、犯罪に走らせるという出来事が全国で無数に発生している。今回は、持続化給付金の不正受給について、手口や、万一関わってしまった場合の問題点、国の対応に対する疑問などについて述べていきたい。...