控訴取り下げ続報
先日投稿した、上訴権放棄・上訴の取下げという記事に関して続報である。報道によれば、大阪高裁は令和2年11月26日に、被告人による二度目の控訴取り下げを有効であると判断し、控訴審の手続を行わないと決定した。これに対して、弁護人が同年11月30日に異議申立を行ったとのことである。
異議申立の結果によっては、弁護人若しくは検察官が最高裁に特別抗告することも考えられ、本件の経過は見逃せない。一部報道によると、被告人は二度目の控訴取り下げについても、拘置所職員とのトラブルから自暴自棄になって行ったもので、本意ではないと述べているようであり、裁判所の判断が注目される。
その他のコラム
非監護親による子どもの連れ去りと未成年者略取罪
ネット上で、子どもの連れ去りと未成年者略取罪について、激しい誤解があるようである。今回は、誤解の大きな最判平成17年12月 6日刑集59巻10号1901頁について、原文に当たりながら検討してみたい。 1 原判決及びその是認する第1審判決並びに記録によれば,本件の事実関係は以下のとおりであると認められる。 (1) 被告人は,別居中の妻であるBが養育している長男C(当時2歳)を連れ去ることを企て,平成14年...
【速報】福岡県感染拡大防止協力金詐欺事件で有罪判決【コロナ協力金詐欺】
持続化給付金
店舗を通常営業していたにもかかわらず、休業又は時短営業したかのように装って、福岡県感染拡大防止協力金を不正に受給した被告人らに対し、福岡地方裁判所(鈴嶋晋一裁判長)は、令和4年2月18日に有罪判決を言い渡した。 判決によると、被告会社Aの経営者である被告人B、及びその経理担当者である被告人Cは、被告会社Aが運営していた複数の飲食店について、実際には通常通り営業していたにもかかわらず、福岡県からの要請に従い、休業したなどと...
第1回公判期日後の保釈に対する検察官抗告
弁護士になってから、勾留請求却下や、第1回公判期日前の保釈許可決定に対して、検察官が準抗告をしてきたことは数えるほどしかない。その事案も、器物損壊といいながら実際にはストーカーであるとか、共犯者が相当数いる詐欺事件で比較的早期に保釈が認められた事案なので、検察官はかなり慎重に準抗告するかどうかを検討しているものだと思っていた。 しかし、第1回公判期日後の保釈許可決定(当然、第1回公判期日前では保釈が通らなかった事案)について...
少年法改正に関する問題点
これまでの議論の経過 現在、少年法改正の議論が進められているが、これは元々、民法の成人年齢引き下げや、選挙権を与える年齢を18歳としたことに伴って、少年法の適用年齢も引き下げるべきではないかという議論に端を発している。しかし、これに対して反対意見が根強かったため、最終的に、妥協の産物として、①18歳、19歳の少年については逆送の範囲を拡大し、②逆送されて刑事事件となった場合に実名報道を解禁する、という内容で改正がなされようと...
立川ホテル殺人事件に関する雑感
事案の概要 報道されているところによると、東京都立川市にあるラブホテルの一室で、デリヘル嬢が19歳の少年に刺殺され、男性従業員が重傷を負うという事件が発生したとのことである。 現在、少年法の改正が議論になっているものの、本件については現時点では改正による影響はない。 今後の見通し 16歳以上の少年が、殺人などの重大事件を起こした場合、原則として検察官に送致(これを逆送と呼んで...





