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ChatGPTに挙げてもらった法律事務所事務員の業務にもの申す

はじめに

法律事務所事務員の待遇問題がニュースになっている。
この問題は、結局、何のために事務員を雇うのか?事務員の雇用に多額のコストを費やす費用対効果がどこにあるのか?という問題に帰着する。
それを考えずになんとなく、「法律事務所というのは事務員がいるのが当たり前」という意識で漫然といるからこうなるのである。

そこで、現代の弁護士業務において、給料を払って事務員を雇用した方がよい場合について考えてみた。

ChatGPTに事務員の仕事を列挙してもらった

とりあえず、ChatGPTに、「法律事務所の事務員が一般的に行っている業務としてはどのようなものがありますか。」という質問をしてみたところ、以下のような回答が返ってきた。

法律事務所の事務員(一般に「法務事務員」「法律事務職員」などと呼ばれます)が一般的に行っている業務は、多岐にわたります。以下に代表的な業務を分類してまとめます。


📌 1. 裁判手続関連業務

  • 裁判所への訴状・準備書面・証拠などの提出書類の作成補助

  • 期日の管理(期日請書の提出、期日一覧の作成など)

  • 裁判所や検察庁への書類提出・閲覧・謄写(法務局含む)

  • 裁判所ウェブサイト(e訴訟、民事電子通知等)の利用補助


📌 2. 一般事務・庶務

  • 電話応対・来客対応(クライアントや関係者からの問い合わせ対応)

  • 書類の整理・ファイリング

  • 郵送物の管理(内容証明、特別送達、レターパックなどの発送準備)

  • 備品・文房具の管理・発注

  • 事務所経理の補助(領収書管理、小口現金、請求書発行など)


📌 3. 顧客・案件管理

  • 事件簿・顧客台帳の作成・更新

  • 相談受付・スケジュール調整

  • 案件の進捗管理表の作成・更新

  • 委任状・受任通知・契約書類の準備


📌 4. 調査・資料収集補助

  • 法務局やインターネットでの登記簿謄本・不動産評価証明書の取得

  • 住民票・戸籍・固定資産税台帳などの公的証明書の取得

  • 簡易な法令調査・判例検索(弁護士の指示のもと)


📌 5. 弁護士補助業務

  • 簡易な文書のドラフト作成補助(報告書、通知書等の雛形準備)

  • 会議資料の作成・印刷

  • 弁護士の出廷準備・資料整理

  • 法廷同行(まれに、事務員が記録運搬や記録確認で同行することあり)


💡 その他・事務所の規模や分野による違い

  • 破産・債務整理事務所では、債権者一覧の作成や家計簿の確認

  • 家事事件中心の事務所では、戸籍や家庭裁判所の手続が多め

  • 刑事事件を扱う事務所では、接見スケジュール管理や身元引受書の準備

これを見る限り、多くの法律事務所では、わざわざ月に数十万円単位のコストをかけてまで、事務員を雇用するメリットがあるのか、やはり疑問に思わざるを得ない。

ひとつひとつコメントしてみよう

1-1  裁判所への訴状・準備書面・証拠などの提出書類の作成補助

こんなものは自分でやればよい。昔は、タイプライターのうまい事務員が口述筆記して書面を作っていた時代もあるらしいが、令和の世の中にそんな人はほぼいない。キーボードが素早く打てない弁護士は退場あるのみである。

1-2 期日の管理(期日請書の提出、期日一覧の作成など)

案件管理ソフトやGoogleカレンダーで十分である。期日請書なんてコピペして事件番号等を変えればよいので自分でやればよい(以下、「自分でやればよい」とのコメントは、当職が事務所開業以来自分でやっている業務であることを意味するものと考えてもらいたい)。

1-3  裁判所や検察庁への書類提出・閲覧・謄写(法務局含む)

自分でやればよいという以上に感想が浮かばない。

1-4 裁判所ウェブサイト(e訴訟、民事電子通知等)の利用補助

そもそもTeamの期日に関して事務員は蚊帳の外である。またITが使えない弁護士は、令和の世の中では退場あるのみである。

2-1 電話応対・来客対応(クライアントや関係者からの問い合わせ対応)

自分でやればよい。IP電話やグループチャット等を駆使すればよく、人を雇うより遙かに安上がりで、必要ないと思えばすぐに解約できる。個人的には電話代行も無駄である。電話に依存する態勢から脱却することを検討すべきだ。

2-2 書類の整理・ファイリング

PDFで管理すればよいだけの話である。令和の世の中にインデックスラベルを貼ってもらうのに金を払うというのだろうか。

2-3  郵送物の管理(内容証明、特別送達、レターパックなどの発送準備)

確かに、印紙や小為替を買いに行くのはだるいし、郵便物を出しに行くのは、特に夏の暑い日や冬の寒い日には苦痛である。しかしそれは人を雇ってまで解決すべき煩雑さとまでは思わない。また、印紙や小為替は、これから徐々になくなっていくだろう。

2-4 備品・文房具の管理・発注

Amazonでも楽天でも大塚商会でもよいので、自分でやればよい。

2-5 事務所経理の補助(領収書管理、小口現金、請求書発行など)

このような業務を事務員に任せるのは危険である。横領などのリスクがあるので、金銭周りは絶対に触らせてはならない

3-1 顧客・案件管理

最近はよい案件管理ソフトがたくさんある。人間を雇ってまで任せる必要性がない。

3-2 相談受付・スケジュール調整

Googleカレンダーで十分である。相談予約は、予約フォームや管理ソフトを使うという手もある。そもそも事務員にスケジュール管理を委ねるというのは好ましくない。

3-3 案件の進捗管理表の作成・更新

他人任せにするのは危険である。

3-4 委任状・受任通知・契約書類の準備

他人任せにするのは危険である。自ら責任を持って作成すべきである。

4-1  法務局やインターネットでの登記簿謄本・不動産評価証明書の取得

自分でやればよいという以上にコメントが浮かばない。

4-2 住民票・戸籍・固定資産税台帳などの公的証明書の取得

職務上請求を事務員に任せるのは危険である。

4-3 簡易な法令調査・判例検索(弁護士の指示のもと)

事務員に任せても、結局は自分でやることになるので二度手間である。

5-1 簡易な文書のドラフト作成補助(報告書、通知書等の雛形準備)

自分でやればよい。

5-2  会議資料の作成・印刷

自分でやればよい。PDFで配ればよいので印刷する必要がない。議事録は、ZOOMの文字起こしと要約機能を使えば十分である。

5-3 弁護士の出廷準備・資料整理

自分でやればよいという以上にコメントが浮かばない。

5-4 法廷同行(まれに、事務員が記録運搬や記録確認で同行することあり)

ChatGPT自体稀だと言っている。そもそも法廷に行く機会自体減っているし、タブレットで持ち運べばポケットに入るので、カバン持ちは不要であろう。

おわかりいただけただろうか

現代の世の中、ITを駆使すれば、人力で行う事務作業は激減する。ITに投資するのと、人を雇うのとどちらがよいかという問題である。

ここで重要なのは、ITはセクハラをしないし、パワハラもしないし、病気にもならないし、ハローワークで募集する必要はないし、ストライキや労働審判もしないということである。

それでも事務員が必要だとすれば

以下のような業務は、事務員を雇用した方がよいかも知れない。

1 倒産

大型破産事件、民事再生事件、会社更生事件などは、膨大な事務作業が発生するので、こうした案件を常時、複数抱えているような事務所は事務員を雇用する費用対効果があるかもしれない。

しかしながら、これらの事件の事務作業が膨大な理由は、裁判所の書式がクソみたいなエクセルファイルで、紙で印刷することを前提にしているというゴミ仕様であること、書記官がクソみたいなマイルール、麻雀や大富豪もびっくりのローカルルールを理不尽に押しつけてくることに、大半は由来する。よって、裁判所がいくらかまともになれば、事務作業も減って、事務員の雇用は必要なくなるかもしれない。

2 成年後見

これも報告書などで事務作業が膨大になるので、常時十件以上抱えているとかなら、考慮する余地はあるかもしれない。しかし倒産と同様のクソ書式、理不尽なローカルルールの問題がある上に、そもそも後見業務自体費用対効果がないことが多いので、人を雇ってまで後見業務を大量にやることがそもそもどうなんだという根本的な疑問がある。

3 損保

いわゆる損保弁は、弁護士会照会で実況見分調書を取得する作業がかなり膨大にある。しかしそれも所詮はコピペ作業だし、弁護士会が弁護士会照会の業務をデジタル化すれば業務量はさらに減るはずである。

まとめ

法律事務所の事務員は、営業活動をして顧客を獲得するわけではないので、事務員にかけるコストに見合うだけの省力化というリターンが得られるかどうかが損益分岐点を見極める際の要素となる。しかしながら、ITを駆使すれば、より低コストに事務作業を省力化できる。少なくとも、過剰なまでに労働者に手厚く、高負担な社会保障費を要するというハイコストをかけてまで、人間を雇うことが本当に必要なのかどうかは、改めて考える必要があるのではないだろうか。また法律事務所はそもそものメンバーが少数なため、ダメな人材を間違って雇ってしまった際に、平均値でカバーするということができないので、その時点で詰みというか地獄である。

コンビニもセルフレジが普及し、ファミレスもロボットが配膳する時代である。いつまでも旧態依然と法律事務所だから事務員がいるのが当たり前だという呪縛に取り憑かれていては、令和の時代を生き残ることはできない。

 


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